就職活動

農学部の就職状況が悪いと言われる理由を元農学部生が解説します。

こんばんはホースです。よく農学部って就職先がないと言われますよね。結論から言いますと、農学部は「理系にしては」就職先が良くないです。

では、なぜ就職状況が良くないのか?を、旧帝大農学部に所属していた僕が掘り下げてみたいと思います。

※この記事は農学部の「就職」について書いています。農学部での研究や、農学部の存在自体の批判ではないことをご了承ください。

工学部の就職が強すぎるから

工学部の就職先があまりにも凄いので相対的に弱く見えます。僕の大学も、工学部はマジで名だたる企業にバンバン就職していました。

なので、それに比べたら…弱いかなという感じです。一応農学部も理系なので、理系=就職に強いというイメージがあることも原因だと思います。理系だからいいとこ就職するんでしょ?みたいな。

そのイメージとのギャップが、農学部の就職は弱いと感じてしまう原因だと思います。

推薦がほとんど使えないから

工学部は研究室に大企業の推薦がたくさん来て、しかも余るそうですが、農学部にはそんなのほとんど来ません。来ても中小企業が多いです。

大学院の修士課程まで進むと推薦の恩恵が受けられると言われますが、農学部にはそんなの無いので、就職のために大学院に行くのはあまりメリットがないです。

僕の周りも、「就活したくないから」というモラトリアムの延長で大学院に進む人が多かったです。大学院はキツいので全然モラトリアムじゃないんですけどね。

理系院生の特権である推薦を使えないのは、理系にとってはかなりの痛手です。理系なのに人柄重視で就活しないといけないのはキツイですね。

農学部の研究内容を企業が求めていないから

そもそも推薦が来ないのは、研究内容が企業にマッチしていないからだと感じます。農学部は生き物を扱うことが多いので、あまり需要がありません。

工学部は機械から電気電子と需要有りまくりなので、そこまで良い大学じゃなくても良いとこに就職していくようです。

単純に供給に対して需要が足りていないということです。研究職だって、薬学部や工学部の人が強く、農学部の人はちょっと足りないなというイメージがあります。

悪く言えば、器用貧乏なのが農学部生です。

農学部の人はあまり大企業志向が無いから

個人的に感じていて、また大学のカウンセラーの人も言っていたので大きく間違っては無いと思うんですが、農学部の人って「のんびりしていて競争が嫌いな」人が多い印象です。

あまりガツガツしていないというか、優しい人が多いです。工学部はピリピリしてますが、僕の学科はのんびりした空気が流れていて、のほほんとしてました。

僕も競争が嫌いなので、結構当たっていると思います。実際大企業のn次面接(n≧3 nは整数)が嫌でほとんど受けませんでした。

理系なのに普通に就活しなければいけないというハンデがあるから

農学部と言えども腐っても理系なので、毎日研究室で研究をすることになります。また、学部時代から勉強量もかなり多いです。

つまり、一般的な大学生のように遊べる機会が少なく、勉強も強いられるので、だんだんとコミュ障になります

研究や勉強に費やした時間でいえば、工学部の人達とそこまで変わりません。なのに、普通の大学生に交じって就活しなければいけないのは確実に不利です。

理系の人はあまり面接や自己PRが得意でない人が多いです。だから理系に行って推薦を勝ち取り、良い企業に行くんです。なのにその恩恵を受けられず、普通に就活するなんてコストパフォーマンス悪すぎです。

学部生時代は分厚い専門書で必死こいて勉強し、研究室配属では長時間拘束されて研究に打ち込み、就活は文系の人と同じように苦労しながら内定を得る。

自己犠牲精神が旺盛な人は農学部に来るべきです。(笑)

まとめ:農学部は就職に関してはコスパ悪い

長ったらしく書いてしまいましたが、農学部はコスパが悪いです。人生を多少無駄にしたい人が行くべきです。

もちろん、研究したいことがあるなど、明確な目標がある人なら良いです(でも研究って結構役割分担なので、やりたい研究をやらせてくれるかどうかは配属されてからでないと分かりません。というかやったこともないのに、この研究やりたい!って思えるんでしょうか。少し疑問です)

ただ、就職に関して心配しているなら農学部は期待できないよいうことはお伝えしたいです。

では、最後までお読みいただきありがとうございました。

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ホース
馬の中の人は、筋トレ・ブログ・競馬が趣味の就職浪人生(23)。 受験浪人も体験済みの、浪人に愛された男